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地球のほぼ裏側にあたる南米大陸に妻と海外パックツアーで行ってきました。本年2月下旬、南米で新型コロナウイルス感染がまだ広まる前です。南米の有名観光地数カ所を訪れましたが、今回の寄稿はペルーのリマ、ナスカの地上絵です。
■地球の裏側へ
ペルーの首都リマまではニューヨーク経由で乗り継ぎ時間も含め約25時間も要しました。日本を出発したのは夜でしたが地球の裏側なので昼夜逆転しており25時間後のペルーに着いたのは朝の7時です。休む間もなくバスに乗って市内観光に向かいます。
この頃は南米大陸全体で新型コロナウイルスの感染者はまだ一人も出ていませんでしたが、今回のツアーの参加者は5人という少数精鋭です。
■リマの旧市街地
ペルーの人口は約3000万人、首都のリマは1000万人超で完全に一極集中しています。
リマは南緯12度ということで驚くほど赤道に近く、北半球で北緯12度というとフィリピンですが、フィリピンのように暑くもなくカラッとしていて心地よく感じます。
2月の南半球は夏、日が射すと暑いですが日陰は涼しく過ごしやすく、冬になっても最低気温は16℃位までしか下がらないというのでハワイのような気候です。この気候は海流の影響で、寒流のペルー海流が南米大陸の西側の沖を南極から赤道に向かって流れているためです。
世界遺産に登録されている旧市街地の中心はアルマス広場で、周辺には日系人のフジモリ大統領も住んでいた大統領官邸、カテドラル(大聖堂)があり、そのカテドラルはインカ帝国を征服したスペイン人「フランシスコ・ピサロ」が礎石を置いたというペルー最古のものです。
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【ペルー最古のカテドラル】 |
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【アルマス広場とリマ市役所】
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【アルマス広場と大統領官邸】 |
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■情熱の国
新市街のミラフローレスの海岸沿いの高台の「恋人たちの公園」の真ん中に大きさ20mくらいの刺激的なコンクリート像があります。白昼堂々と男女が抱き合いながら濃厚なキスを交わしている像で、さすがにペルーは違うという印象です。
公園のベンチを見るとスペインの有名な建築家ガウディが設計したバルセロナのグエル公園に酷似しているので、情熱の国スペインの文化がペルーに入ってきた感じがします。
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【恋人たちの公園 刺激的なコンクリート像】 |
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【恋人たちの公園 ベンチと太平洋】
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■パンアメリカン・ハイウェイ
ナスカの地上絵に向かうためにパンアメリカン・ハイウェイを南下します。この道はアラスカからアルゼンチン南端までの約4万8000kmを主に太平洋沿いの都市を結ぶように建設されたもので、赤道の総延長が約4万kmなので地球一周よりも長いことになります。苦労して山を切り開き、砂漠に道路を通した跡がうかがえます。
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【パンアメリカン・ハイウェイ】 |
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砂漠の中をハイウェイが貫いており、左は山がそびえ右に太平洋が時々見えます。この辺り一帯が砂漠化している理由も寒流のペルー海流の影響です。そして霧の出現も海流の影響ということで、砂漠に霧、そしてハイウェイという組み合わせはここでしか経験できないかもしれません。
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【霧のパンアメリカン・ハイウェイ】 |
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■ナスカの地上絵
ナスカの地上絵は小型飛行機に乗り上空から見ることになります。空港でチェックインするとまずは体重計に乗ります。小型飛行機なのでバランスをとるために乗客の体重によって座る席が決められます。
ナスカの地上絵とは大きさ百メートル前後の巨大な絵で、幅約1m、深さ約30cmの溝で出来ており、明るい色の岩石を露出させることによって描かれています。一筆書きで描かれていることも特徴で、絵は紀元前から8世紀頃までの約1000年間で描かれ、雨がほとんど降らないので長期間保持されています。
いよいよ飛行機から地上絵との対面ですが、飛行高度が高いので絵はかなり小さく見えます。テレビなどの紹介映像は特別に低空飛行で飛ぶので大きく見えますが、実際はかなり見え難いものです。写真も画像加工を施しても厳しい状態です。
車のタイヤ跡がたくさんあります。地上絵の存在を知らずにパンアメリカン・ハイウェイを建造したので、奇しくもトカゲの地上絵は尻尾がハイウェイで切られています。 |
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【ナスカの地上絵 ハチドリ】 |
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【ナスカの地上絵 トカゲ、木、手とパンアメリカン・ハイウェイ】
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地上絵のうち動物や植物などの数は70くらいですが、三角形、四角形、直線などの幾何学図形は700以上もあります。
実際に本物を見て私が感じたことは、その幾何学図形が大きく、動物の地上絵の数十倍もあるということです。この幾何学図形は宇宙船の離着陸や宇宙との交信のためのものと考えても不思議ではありません。 |
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【ナスカの地上絵 幾何学図形】 |
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今回はリマとナスカの地上絵を紹介しましたが、次回の寄稿ではクスコを紹介いたします。
尚、この詳細は「旅のチカラ研究所」のホームページの中で旅行記「南米の旅2020」として公開しています。是非ご覧ください。
南米紀行(2)はこちら |
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