平成29年10月 山中 昇
行く先々で様々なキリスト教会を訪問しました。ギリシャ正教、カトリック、ルター派プロテスタント、ロシア正教など、宗派もそうですが、歴史的・文化的背景によって特色があります。いずれにしても、欧州は、キリスト教の理解無くしては語ることができません。帰国したら、キリスト教の解説書を読み直すつもりです。
日本は陸続きでなく、島国であったから幸せだったと強く感じます。欧州は陸続きであるために、数千年間にわたって抑圧、略奪、殺し合いを続けてきました。バルト3国のエストニアは人口130万人で、国土面積も日本の十分の一です。強国による争奪合戦になり、デンマーク、ドイツ、ロシアに800年近く支配を受け、1991年にやっと悲願の独立を達成することが出来ました。学校では、エストニア語のほかに英語を学びます。フィンランドはスウェーデンとロシアによって1000年近く支配された歴史があり、学校では、フィンランド語に加えてスウェーデン語を学びます。フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、デンマークが会議をするときは、スウェーデン語を使うそうです。(スウェーデンとノルウェー語は8割くらい似ており、スウェーデン語とデンマーク語は6割くらい似ているそうです。北欧4か国にアイスランドが入る場合は、英語で会議をするそうです。フィンランドは兵役の義務があり、バルト3国でも、ロシアの脅威に備えて軍事訓練が強化されているそうです。
<ギリシャ>2017年5月30日乗船
アテネのアクロポリスは修復中でしたが、構造力学の話を聞いて感動しました。神殿の4本の柱は地上4000メートルでくっつきあうように微妙な角度がついて立っているそうです。 中部ギリシャにある奇岩群の上に建てられた僧院は想像を超えた世界です。 観光バスの車内で、40年在住の日本人ガイドから多くのことを学びました。ヨーロッパ近代文明の元はギリシャにあります。学校で習って知ってはいましたが、それをさらに深い形で学ぶことが出来たことは大きな収穫です。帰国したら、阿刀田隆さんの「ギリシャ神話を知っていますか?」(新潮文庫)を買って読みます。
北の島はフランス領コルシカ。ナポレオンの生地です。 温暖な気候なので、イタリア本土だけではなく、欧州各地から観光客が訪れる、落ち着いた、美しい田舎です
地中海に面し、明るい印象の街です。マドリッド、バルセロナに続いて第3位の都会です。芸術でも有名であり、古いものと近代的なものが見事に調和した、見どころが多い街です。 パエリアが名物ですが、ツアーのランチで出された本場のパエリアは大多数の日本人の口に合わず、食べ残しが目立ちました。日本人には塩辛すぎるのでしょう。コメも炊飯するのではないので、食感に違和感があるのでしょう。日本で食べるパエリアは、ご飯を炊飯していますし、日本人好みの味付けにしてあるので、本場の料理とは「似て非なるもの」のようです オレンジと言えばバレンシアオレンジを思い出すくらい有名ですが、日本で売っているバレンシアオレンジはアメリカの会社のブランドであり、スペインのバレンシア地方とは無関係のようです。アメリカの会社がバレンシア地方のオレンジをアメリカに持って行って栽培し、バレンシアオレンジのブランドで売っているというのが正確な話のようです