平成29年11月
市橋 淳熙
第11回 今月の課題

「日没後の風景の写し方」
「湘南の夕暮れ」特集

  日没後の数十分は、空の色が大きく変化する時間帯、「マジックアワー」と呼ばれている。陰が付かず、暖かみの有る光に包まれる、空の色が青や赤、オレンジと様々に変化する、
自然の黄昏と言った、神秘を写すぴったりの状況、  その後に現れるのが、 薄明かりの「トワイライトタイム」の時間、光のほのかに残る幻想的な雰囲気が表現できる時間帯、

 「カメラ設定」
  モード設定は、マジックアワーは「太陽光」で暖かみの有る作品作り、
  「トワイライト」は「蛍光灯」モードで紫かかったムードで奇麗な作品に

 我々「同好カメラ塾」の課題の一つ、第5回、掲載原稿にも有りますように、 「全国渚100選」にも成っている「稲村ヶ崎の夕暮れ」を定点撮影ポイントとして季節の移り変わりを逐次紹介して見ようと挑戦しております。

 第五回記事でも紹介しましたが、その定点からの「執念の力作」に挑戦中の橋本さんの二回目の「成功作、失敗作」を紹介し「特集」としてみました。

 橋本さんの力作イメージは、「稲村ヶ崎から江ノ島と富士」、しかも富士の頂上に太陽を入れた「ダイヤモンド富士」の姿を構図にした作品、(ダイヤモンド富士は年二回、春と秋、の一日しか現れない)

 本年春3月末は十数回通ったが天候に恵まれず未達に終わり、その後、本年9月上旬を狙って再度通ったが、富士は微笑んで貰えず、未達、再度執念で来春の幸運を願って再挑戦予定。

 

課題作品と目玉作品、(9枚)「今月の担当、橋本 唯一 さん」


稲村ヶ崎より、ダイヤモンド富士を狙った時の「黒雲からの光芒」もう少し

構図とアングルを変えて、珍しい神秘の光芒をメインに撮りたかった一枚、

右端と手前の草木が邪魔で、富士と江ノ島を中央に持って行き、コントラストを

効かせて、光芒の光を強調させて撮ると傑作に。

 

太陽が沈み、富士もうっすらと靄の中を「トワイライト」の静かな雰囲気で

良い構図とチャンスであるが、シャッターの露光時間、の調整(バルブ設定で

開けている時間の難しさ)光が飽和して滲んでしまった、周囲の明るさと

シャッター開放時間の取り方、経験と数枚の予備を撮っていて欲しい。惜しい一枚。

 

これも、トワイライト時間帯での一枚、刻刻と空の色が変わる時間帯、

バルブシャッターの時間との勝負、光が滲んでしまい、難しさを物語る一枚、

 

江ノ島、「シーキャンドル」灯台、暗黒の中での日の丸構図、

一応、これでも良いが いかにも、脇役も無く、単純に撮ってしまい、平凡な一枚、

 

上の写真に、脇役の岸辺のホテルの光を入れて、水面に光の影を追加したのは

良いが、灯台の光の廻ってくる周期(00秒)を気にしながらのバルブ撮影

非常に難しい設定で、やはり、光が滲んでしまい、苦労の一面が垣間見られる作品。

 

太陽が、丁度、橋の上に来て、光線の跡が真ん中でシャッターチャンスとしては

申し分がないが、脇役の富士が姿を現さない、自然との闘いの難しさ、

 

柔らかい感じの黄昏時、タイミングはジャストで有るが、若干の富士の姿、

もう一寸、靄が晴れて、太陽の力が出ていると橋の中央から海が光って

迫力も感じられる、作品に。これでも抜群の作品だと思う。

 

絵の島全体の夕闇の前、光と夕焼けのコラボ、灯台の光の照らす周期とマッチングさせて、

よく撮れているが、もう少し、空が暗くなりつつの時間まで待って一枚を撮りたかった。

 

思わぬハプニングの一瞬、夕焼けの一瞬の空が真っ赤に染まった堤防からの一枚、

欲を言いますと富士が肝心の頂上が隠れてしまい、惜しい一枚。

この様なチャンスは、滅多に遭遇することは無いので、これも、十数回現地に通ったご褒美か?

この様に、この一年、現地に十数度通って、いろいろな角度から多くの経験を

得られたことでしょう。作品等もどれも力作揃いで、欲張りなコメントばかりで

申し訳ないですが、奥行きは深い、カメラ行脚、体調第一で、次年度も

このポイントでの、傑作を期待しております。 「市橋」

「当月の参考作品、」4枚、(撮影者、市橋 淳熙)

黄昏時、江ノ島の橋を脇役にして、黄金に輝く水面を主役に撮った一枚、

(大きく伸ばすと、橋の上の人物、車もはっきりと見えて迫力も増す)



「トワイライトタイム」の静けさが戻った、湘南、江ノ島の全景。
 

湘南のメイン道路、海岸線の(134号線)帰宅を急ぐ車のラッシュ)

 


黒雲から覗いた「光芒」(今年の秋は雨続き珍しい光景の一枚)
 

今月の「同好カメラ塾」作品紹介は我々のホームグラウンド、湘南地区での

取り組みの一環、を特集として、サンセット大通りの江ノ島地区を紹介させて頂きました。

夕暮れ時の難しさも、いろいろと経験致し、かなりの上達の跡が見られました。

 
次回は、「塚本 善夫 さん」の作品を中心に、ご期待下さい。
 
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