平成29年7月
市橋 淳熙
今月の課題
「被写界深度とボケ味」
 

「7月度、担当、森 浩三 さん」

「課題作」3点、


「赤のチュウリップと桜の開花」早春の雰囲気が出ていて、良いが、主役の桜が

チュウリップに負けそうで、もう少し蕾周辺をUPにして背景の赤チュウリップを

後ボケ気味にしても良かった。でも、さすがに努力されていて良い作品。

このトンネル構図、面白いところに着眼、惜しむらくは、背景を暗くして

桜を浮き立たせてコントラストを付け、メリハリを効かすと良かった、

これも、赤と緑とピンクの桜、取り合わせは申し分ないのだが、構図の取り方を

一工夫、桜の主役を引き立たせるために、背景の取り方を撮る位置をを一寸ずらせて

メリハリを付けて、浮き立たせる位置に移動して撮ると、迫力も増す。


今月の課題、「被写界深度とボケ味(前ボケ、後ボケ)」

 写真表現に欠かせない要素の一つが「ボケ」である、

 被写体の背景や前景をぼかす事で目的の被写体を際立たせる事が出来る、このボケと使用レンズの被写界深度が大いに関係してくる、
 デジタル一眼レフカメラ(ミラーレスも含む)の醍醐味と言えば「ボケ」である、ボケを得るには、レンズの「F値」「焦点距離」「被写体との距離」「被写体と背景との距離」、この四つの要素が重要に成る。
 これらの要素を、そのシーンに応じて上手く組み合わせる事で、イメージに合ったボケが得られる。

 このボケ味を出すのに使用するレンズの「被写界深度」が大いに関わりがある。
「被写界深度」とは、ピントが合う範囲の事で、広角レンズほど深く、望遠レンズほど浅くなる、それを「絞り」を大きくすると被写界深度は深くなり、「絞り」を開放にするほど深度は浅くなり、被写体の前、後がピントが合わずボケに成る、
それにより、目的の「被写体」が背景から浮き出て見栄えのする作品に仕上がる。

 これらの度合いが、広角レンズ、望遠レンズ(マクロレンズ)の使い分けで、イメージが大いに変わり、「玉ボケ」も絞りが開放値に近いほど大きくなり表現力を変えたりして趣のある作品に変貌してくる。

 この関係を良く把握した上で撮影に臨んで欲しい。

「今月担当、森浩三さん」の目玉作品。3点

「補正でもう一段、プラスにすると白が明るくなり、華やかさが増すと思う、」

彩りを含めて、傑作に一枚。

額縁構図を使い、上の桜と下の紫「諸喝采」枠撮りの中にパラソルの青が

アクセント、花見の賑やかさも伝わってきて、傑作に一枚。

桜と水仙の黄色、わざわざ段差を付けてメリハリを表現、欲を言うと、

空が青いともっと良いのであるが、当日の天候は?

「一眼レフを始めて、2年目、熱心に勉強されて、かなり腕を上げられて急上昇中」

当月の参考作品、  市橋作品、5点、

「早朝のチュウリップ畑」

前をボカして奥行きを引き出す


桜と諸喝采


雪柳の大津波、

桜と後ボケのチュウリップ

次月号の担当者は「橋本さん」の作品を紹介させて貰います、お楽しみに。

 
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