平成29年2月
市橋 淳熙
「同好カメラ塾」第二回、(今月担当メンバー、塚本 善夫 様)
課題、構図の取り方、露出補正
「2月度担当、塚本さん、目玉作品、2点」鎌倉、明月院と円覚寺の紅葉

 写真には、標準露出、適正露出、露出アンダー、露出オーバーと言う、用語が有ります、カメラの内蔵露出計が判断した絞りとシャッタースピード標準露出、撮影者の好みやイメージに合わせた明るさを適正露出、撮影イメージより、暗かったり、明るかったりすることが、露出アンダー、露出オーバーと言います。

 露出補正とは、撮影した画像を見て補正値をプラス、マイナス側に動かす事です。

 自分のカメラの測光方式が「多分割測光」「中央部重点測光」「スポット測光」の3種類の露出値を決める方式をマスターする必要性があります。

 「上の作品は、紅葉の中の「楓」を撮った作品で、バックをボカシテ楓をシャープに映し出し、構図的にもバランスが取れた良い作品と思います。

 楓をシルエットとして表現していますが、これも、明るいまぶしい背景の中カメラでは、露出を絞り、被写体が、暗く写ってしまう。

 これはこれで良いのであるが、下の作品は、逆に、明るい背景の中で「楓」を明るく、自然の色合いに写すには、露出補正をプラスに動かし被写体の色合いを自然色に持って行くプラス値に移動して撮る。


 「1月度の橋本さんの作品と同じ円覚寺の屋根を背景にしているが、この作品は屋根のみを画面一杯にして背景にしており、光の反射が強烈、相当にプラス補正が必要で、構図的にも、安定した画面になっている、但し、古刹の雰囲気は無し」

 露出補正と意図的に自分のイメージ表現の仕方を勉強、2作品とも表現方法を変えた、意欲作品。

 
今月のテーマ、「構図の取り方」 課題作、3点、
その@、「円覚寺の紅葉」

 古刹円覚寺の紅葉を撮った作品、これでも紅葉を主役にして本堂の屋根を脇役に使い安定した作品であるが、もう一工夫?(屋根の上に逆光のレンズ波紋が出ている)
(この様な場合、レンズの前で陰を作りフレアーを防止する)

「課題、見本作品」
 古刹の「円覚寺」の佇まいと雰囲気を出すため、課題作のアングルより若干右寄りから緑の生け垣をカット気味にして、藁葺き屋根をかもし出して脇を固めて、生け垣の先端を底辺にして、安定度を高めた撮り方にしてみました。
(主役 紅葉の占めるスペースも増やして、アッピール)
 
「課題作品、A」「明月院の丸窓と紅葉」(構図の工夫)
 鎌倉、明月院の紅葉、丸窓の寺院として有名で有るが、紅葉時と花菖蒲に時期のみ奥庭が開放されて、入る事が出来、奥庭から丸窓と紅葉が撮せる、このままでも良いのですが、若干、不安定感があり、更に構図で工夫。
「課題Aの見本作品」

 丸窓を少し引いて、全体を現し、周りの紅葉も全体にあしらうと、安定度もしっかりとして、見栄えも増す。

 
「課題作品、B」 (円覚寺の山門と紅葉)

 この課題作品は主役へのピントと構図、(更に、天候待ち)

ピントが山門の欄干の方に合っていて、主役の紅葉が若干、ピンが甘くなっている。

「課題Bの見本作品」

 同じアングルで、若干引いて、楓の枝先まで入れて、不安定感を取り除いて撮影、画面に落ち着きを出して、ピントをあくまで主役の楓の紅葉に合わせて、脇役の山門の欄干は主役を引き立たせる意味でボカシ気味に撮影。

 光線の具合も配慮して、主役全体に日が当たるように、好機を待って撮影する辛抱、主木を入れた方が、なんとなく落ち着きも出て良いと思います。

 この様に、構図作りに細心の注意と工夫を確認しつつファインダーを覗いて隅々まで良く見極めて撮る、作品作りの癖を身につけると良い。

三月度の担当者は「森 浩三さん」 ご期待下さい
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