平成29年3月
市橋 淳熙
「同好カメラ塾」第三回、(今月担当メンバー、森 浩三 様)
課題、ボケと構図

 写真を撮る楽しみは、これと思った主題をどんな表現で撮りたいか?

  主題を明確にして、その中で主被写体を中心に画面構成を考える、その自分の思ったイメージを表現するのに画面の中に、どう配置すると主題のイメージが伝えられるか、それが、構図の工夫になり、面白味の一つである、更に主役の主被写体の迫力を出すためには、脇役が必要になり、何を使うか構図の中でどう配置すれば主役が引き立つか、この辺の悩みと工夫がシャッターを切る前の一瞬の醍醐味になって撮影のセンス面白味の一つであります。

 この中の一つが、ボカシ方(前ボケ、後ボケ、玉ボケ)写真のテクニックの発揮しどころと言える、今回は、その辺を課題として、「森さん」撮影の作品から見てみたいと思います。

 「構図の基本系、日の丸、三分割、二分割、トンネル、額縁、サンドイッチ、黄金分割・・・等、基本を知りたい方はすてきな写真は構図から、で検索してみて下さい」

「3月度担当、森さん、目玉作品、2点」

「妙本寺の桜」本堂の甍を背景に使って、曇り空の中、落ち着いた古刹の雰囲気が出ていて
構図的にも、安定感も出ていて昨年の傑作に一つ。

「箱根、仙石原の長安寺の石仏」

森の中、至る所にあるユーモア溢れた石仏群、表情豊かに背景をボカシテ主役を浮かびだしており、面白い作品。

 
第三回「ボカシと構図」その1,(2枚)森さんの作品

 「前ボケの作品、手前の蕾をボカシテ、今にも開花をしようとしている、赤いバラの勢いを感じさせる作品、手前の蕾を前ボケ、主役のバラの背景を後ボケとして画面のごちゃごちゃした背景を消して、シンプル化し主役を浮き立たせていて見事な作品、欲を言うと、もう少しボカシを強調させるともっとシンプル化出来て迫力も増すと思います。被写体がもう少し開いた素材を捜したらもっと良い。


 これは、玉ボケを利用した、シンプルな作品、構図的にも花の向きをもう少し右上から狙った作品になると安定感も出るし、せっかくの作品もそっぽを向かれるともう一工夫と言った感が残る、玉ボケの配置も、まずまず、主役を背景の暗さから引き立たせる配慮、見事、若干、画面を上げて、花の先の空間の余裕が欲しい、

 
課題「ボカシと構図」その1,見本作品

 「同じようなロケーションと狙い、手前の蕾のボケ具合もバラのファンタジックな纏め方を狙って、ボカシを強調、イコール、背景のボカシも強調されて画面の主役を引き立たせる効果を狙った一コマ、合わせて「水滴」も脇役の一つとして効果を出している。(前ボケと後ボケの効果)

 「課題、見本作品、その2,
雨に濡れた金糸梅(きんしばい)玉ボケの配置、空間の寂しさを玉ボケで補う配置に工夫。(蕾を脇役に利用)
 
課題、「ボカシと構図」②、見本作品
    石仏の撮り方と背景の処理、
 「長安寺」森の中の石仏、面白い表情が出ていて、良いのであるが、背景の使い方脇役が見当たらない、無駄な空間が多すぎて、せっかくの素材がもったいない、

 同じ素材を、もっと近づき苔を脇役として、胸毛の役割とみても面白い背景をカットして、無駄を省き、表情を強調、石肌も苔むして古刹の雰囲気も出している。画面を思い切ってカットでも雰囲気は伝わると思われる。

 
次回、4月度は再度、橋本さんが担当致します、乞う、ご期待
 
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