石垣島に中村さんを訪ねる

2009年3月 齋藤 寛康

 3月1日〜4日、かみさんと二人で、石垣島に、元CSにおられた中村さんを訪ね、石垣・竹富・西表・由布島の四島をめぐってきました。 今回は日程的にも限られているので、まずは竹富島へ行ってきたらということで、空港よりタクシーで八重山諸島の離島への玄関口である石垣港離島ターミナルへ。

  竹富島は、石垣島の南西およそ6kmの沖に浮かぶサンゴ礁に囲まれた周囲役9kmの小さな島。赤い瓦に白い漆喰の屋根、シーサー、サンゴ礁の石垣・・・と典型的な沖縄の家が集落を作っている。 琉球民謡「安里屋ユンタ」の発祥の地でもある。

 石垣島から高速船で、約10分で竹富港に着く。まずは、名物の一つ「水牛車観光」をすることにする。のんびりと、およそ30分で集落の中心部を一周してくれる。

 そして、終わりごろになると、ガイドのお兄さんが三線を弾きながら「安里屋ユンタ」を歌ってくれる。お客さんも一緒に歌うのが水牛車の常識とか・・・

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竹富島の集落の中心部をのんびりと巡る観光水牛車
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竹富島の昔から変わらない風景が残る集落

 水牛車観光をした後、集落の中をぶらぶらとする。赤瓦屋根にサンゴ石で積まれた低い石垣、昔から変わらない風景が残る集落は、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。

 島で一番高いという(とはいっても標高24m)、赤山公園の丘の上に建つ展望台「なごみの塔」から、集落を一望したりして、また送迎バスで港へ行き、石垣島へ戻る。

 2日目は西表島への1日ツアーに出掛ける。天候は曇っているが暖かくまずまずだ。
8:00に送迎バスで離島ターミナルまで来て、高速船で西表島・大原港へ約40分の船旅だ。

  西表島は沖縄県では沖縄本島に次ぐ2番目の大きさで、島の90%が亜熱帯のジャングルに覆われている。天然記念物の「イリオモテヤマネコ」をはじめ、日本のワシ類で最小の「カンムリワシ」、日本最大の「キシノウエトカゲ」や「セマルハコガメ」などの珍しい動物が生息する自然の宝庫である。


 島の南東部にある大原港からはバスで、反対側の北西部にある浦内川河口の遊覧船乗場へと向う。

  島内の道路は、東南部の豊原から海岸線を西部の白浜までの約50kmの県道が一本だけ。島の南側は道路はないのである。

  途中、日本で一番南にある温泉「西表温泉」の前を通り、車窓より、落差54mと沖縄県で最大の滝「ピナイサーラの滝」を見たりして、およそ1時間で浦内川に到着、2〜3分歩くと遊覧船乗場である。


浦内川の遊覧船乗場
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浦内川クルーズ、両岸に広がるマングローブの林

 西表島には、浦内川をはじめ仲間川など、大小40以上の川があり、河口から10kmあたりまでは海水と淡水が混じる汽水域で、このあたりに広大なマングローブ林が広がっているのである。

 遊覧船乗場から上流の軍艦岩まで8km、両岸に広がるマングローブを眺めての約30分のジャングルクルーズが楽しめる。

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浦内川クルーズ、日本でも数少ない珍しいツツジで、
幻の花とも呼ばれる「セイシカ」の花
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浦内川クルーズ、サキシマツツジ等の花々も咲いている
 
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マリュドゥの滝

 遊覧船の終点である軍艦岩からは、亜熱帯の森の遊歩道を歩いていく。

 約30分ほどで、マリュドゥの滝の展望台へ到着。マリュドゥの滝は、落差は20mで二段になって流れ落ち、水量が豊かで、下段は広く深いエメラルドグリーンの滝壷をつくっている。日本の滝百選に数えられる滝である。

 展望台よりさらに奥へ10分ほど行くと滝下へ降りる道があるが、滑落事故の危険があるため立入禁止になっている。う〜ん残念!
そこから遊歩道を5分ほど行くと、カンピレーの滝に出る。

 約200mにわたり低い落差が何段にも続く滝で、「カンビレー」は方言で「神の座」を意味し、太古の昔に神々が集った伝説にちなんでいる。

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カンピレーの滝

 浦内川クルーズとマリュドゥの滝を見た後は、浦内のレストランで昼食。その後は、その名の通り、星型をした星砂が見つけられる人気のビーチ「星砂の浜」へ寄り、由布島へと向う。

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星砂の浜
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由布島へ渡る水牛車
 由布島は、西表島の東側、美原集落の沖合い500mほどに浮かぶ周囲2km、海抜1.5mの小さな島で、約400mの浅瀬を水牛車で渡っていくことで知られている。

 島の中は、由布島亜熱帯植物楽園として整備され、ブーゲンビリアなどの熱帯植物やヤシなどが生い茂っている。そして、イーストビーチからは、NHKのドラマ「ちゅらさん」で知られる小浜島を眼前に望むことができる。

  由布島の観光を終え、大原港17:00発の高速船で石垣島へ戻る。

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島の植物園内
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  3日目は一日、中村さんが石垣島を案内してくれる。天気も曇っているが暖かでまずまずのようである。ゆっくりとホテルのレストランで朝食を済ませると、中村さんご夫妻がレンタカーで迎えに来てくれた。

  石垣島は一周して約120kmというので、島の海岸線を反時計回りにまわることにしてホテルをスタート。まずはサザンゲートブリッジを渡り、石垣港に埋め立てでできた八島人工島の公園へ。目の前には竹富島が見え、中村さんの奥さんは、よくここで釣りをするのだという。

  中村さんは四国在住だが、冬季は石垣島に避寒にきていて、この暖かい島で、釣りやらダイビングなどをして充実した日々を過ごしておられるとのこと、うらやましく思います。ただ、残念なことに、石垣島に唯一あったゴルフ場がなくなってしまい、好きなゴルフができなくなってしまったそうです。

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玉取崎展望台より平久保半島を望む

 ついで、石垣島北部の見晴らしのよい高台にある玉取崎展望台へ。ハイビスカスの花が植栽された遊歩道が整備され、サンゴ環礁の海が目の前に迫り、石垣島で一番くびれた部分の伊原間や平久保半島が一望できるところである。


 伊原間から平久保半島の西海岸を走り、石垣島最北端の岬、平久保崎へ。
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玉取崎展望台にて、中村さんと
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平久保崎にて

 一帯はなだらかな丘陵地で、先端には真っ白な灯台が建っていて、岬全体が黒毛和牛の放牧場として利用されている。

 サンゴ環礁の海が目の前に迫り、沖合いにはリーフに白波が打ち寄せている。

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平久保崎灯台
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川平湾

 伊原間交差点まで戻り、山原というところのレストランで昼食。そして、石垣島随一の名勝、川平湾へ。石垣島の北西にある美しい入江で、エメラルドグリーンの海に小舟のように浮かぶ島々が点在し、グラスボートに乗ると、色とりどりのサンゴ礁や熱帯魚を楽しむことができる。また、黒蝶真珠の養殖でも知られる。白い砂浜とグラデーションのある青い海がなんとも素晴らしい。

  グラスボートに乗り、海の中で生息するサンゴやきれいな熱帯魚を見たあと、琉球真珠の本店で目の保養だけして、近くの底地ビーチへ。

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底地ビーチ
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御神崎にて

 川平集落の北西にある石垣島の代表的なビーチ。どこまでも続く美しい白い砂浜と、遠浅で波のおだやかな海は、シュノーケリング、ダイビング、ウインドサーフィンなどのマリンレジャーにも最適なところなのである。 「日本一早い海開き」のビーチとしても知られている。

 次は、石垣島最西端の御神崎へ。断崖絶壁が絶景の岬で、切り立った奇岩に打ち寄せる波がダイナミックだ。断崖上には白亜の灯台が建っている。
 御神崎から名蔵湾沿いに、名蔵川河口周辺の、砂州で囲まれた干潟およびマングローブ林や原野を中心としたアンパルと呼ばれる湿地帯を左手に見て走り、観音崎近くの、中国人を祀った唐人墓へ寄る。
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御神崎灯台
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唐人墓

  島を一周した後、石垣市街の北にそびえる標高230mのバンナ岳の山頂付近にある展望台へ。バンナ岳は全体が森林公園として整備され、散策路には亜熱帯性気候風土を感じさせる多くの珍しい植物が観察できる。

 展望台からは、360度のパノラマが広がり、八重山の島々と石垣市街地が一望できる。

 石垣島一周観光を終え、夕食は、中村さんご夫妻と一緒に石垣タウンの島人ダイニング「TARAJI」で島料理をたべる。そのあとは、中村さんのなじみの民謡酒場「安里屋」へ。

 オーナーの安里 勇さんは、3枚のCDを発売し、今も様々な民謡のイベントに参加し、テレビにもよく出演しているという。中村さんご夫妻とは時々釣りに一緒しているという。

 旅情あふれる八重山民謡と琉球民謡にたっぷりとひたり、泡盛を飲み楽しい夜を過ごすことができた。

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民謡酒場「安里屋」にて
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レストラン「コンキリエ」にて、中村さんご夫妻

 4日目、今日は晴れて、チョッと暑くなりそうだ。ゆっくりと朝食を済ませ、チェックアウトしていると、今日も中村さんご夫妻が迎えに来てくれ、石垣島の衣・食・住が集まる、石垣島で唯一のアーケード街「あやぱにモール」など、街中を案内してくれ、お土産などを買う。

  買い物した後は、日本で一番南にあるという鍾乳洞「八重山鍾乳洞」を見て、名蔵にあるレストラン「コンキリエ」で、イタリアンの昼食をとる。中村さんご夫妻も時々来ているというこのお店は、北海道から来た方がオーナーというが、なかなかいい味だ。

 のんびりと美味しい昼食を楽しんだ後は、途中、バンナ公園にチョッと寄り石垣空港まで送ってもらう。石垣空港15:00発、那覇乗り継ぎで、定刻19:00羽田に到着し、無事に帰宅する。

 今回の旅では、中村さんご夫妻に大変お世話になりました。真っ青な青空とはいかなかったが、雨にも会わず、念願の百選の滝「マリュドゥの滝」へも行かれ、石垣島一周や島唄ライブなど、本当に楽しい旅でした。今度は、もっとのんびりと行きたいものです・・・
中村さん有難うございました。

おわり

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