会員便り

クイーン・エリザベスの旅

2019年6月
植木 圭二

   豪華客船「クイーン・エリザベス(Queen Elizabeth)」に乗り、10日間のクルーズに妻と行ってきました。横浜港発着の日本各地と韓国釜山を巡る船旅は、豪華かつ快適で私たちの期待を大きく超えて多くの感動をもらったので、皆さんに紹介します。
 
 

■クイーン・エリザベス
 この船の就航は2010年、豪華客船クイーン・エリザベスの3代目です。命名者はもちろんイギリスのエリザベス女王で、サザンプトンを母港にしています。
 黒と赤を基調にした船体は豪華で気品があります。サイズは全長294m高さ63m、乗客定員2081人、乗組員1005人、デッキ数12という船です。
 今回の乗船人数は約2000人、その内日本人は約1200人、イギリス人が約180人、オーストラリア人が約160人、アメリカ人が約120人という内訳で、日本発着の日本一周というので飛行機で来日した英語圏の人も多く乗っています。

 
  ■吹き抜けのロビー@
 エントランスとして船の中央部分の1階から3階の吹き抜けのホールがありロビーになってます。フロントは1階に、その他にレストラン、バー、ショップ、シアター、ダンスホール、カジノ、ギャラリーなど1〜3階に集中してあります。
 



 

■吹き抜けのロビーA
 ロビー@の反対側の写真です。正面のこの船の絵(彫刻)の前で多くの人が写真を撮ります。
そして驚いたことに2階と3階には図書館があって図書館内部の螺旋階段でも繋がっているというお洒落な造りになっております。図書館の蔵書は約8000冊、日本語の本もあります。

 
 

■優雅な時間
 吹き抜けのロビーの周りのスペースは豪華だけでなく気品のある内装、落ち着いた雰囲気があって、日常的に音楽のおもてなしがあります。この時な美人3人による弦楽3重奏の演奏が優雅な時間を演出しており、船内の何処にいても常にくつろげます。

 
  ■プール
 4階から8階は客室エリア、9階はカジュアル・レストラン、エステ、プールがありますが、プールサイドのリクライニングチェアーも高級品です。プールで泳ぐのが目的というよりもプールサイドで優雅な生活を楽しむためのようです。10階はラウンジ、11階にはテニスコートやクロケット場があります。
 

  ■カジュアル・レストラン
 船には5つのレストランがあり、そのうちの1つが気軽に何時でも誰でも使えるビュッフェスタイルのカジュアル・レストランです。
服装こそはカジュアルでいいのですが、料理はレベルが高く種類もとても多く、席はゆったりとしており、9階にあるので窓側に座れば海が遠くまで見渡せます。普通の船ならばここがメインレストランと言ってもおかしくありません。
このレストランは朝5時から夜中2時までメニューを変えながら食事を提供しており、コーヒー・紅茶やジュースは1日中飲めます。
 
  ■ダイニング・レストラン
 ダイニング・レストランは4つあり、各部屋のグレードに応じてレストランが異なります。庶民の私たち使うレストランは、2階と3階にある座席数800席の大きなものです。レストランの中央が吹き抜けで2階と3階を繋ぐお洒落な階段もあります。
もちろん料理の質も高く、種類も多く、メニューは毎日変わります。前菜、主菜、デザートが各10種類くらいあり、どれをとっても美味しいもので、特に牛肉料理は私たち夫婦の間では非常に評判が良く、毎回の食事が楽しみになります。
 
  ■ガラ・イブニング
 船にはドレスコードがあって、10日間の航海のうち、3回はフォーマル・デーです。ただこの船ではそれをガラ・イブニングと呼んでおり、ガラはお祭りとか競技という意味なので、お洒落を競い合って夜を楽しむということになります。
夕食にダイニング・レストランに入るには男性はタキシード、ダークスーツ、女性はイブニングドレス、カクテルドレスの正装が必要と案内されています。
 驚いたことに3回のうち1回だけですがマスカレード・ボールと呼ばれるイベントがあります。マスカレードは仮面、ボールは舞踏会、つまり仮面舞踏会が開催されます。仮面舞踏会は階級社会の中世ヨーロッパにおいて、仮面をすることで素性を隠し身分や階級を超えて誰もが平等に踊りを楽しむもので、心も自由になり、欲望を解放し、快楽に酔いしれることで始まりました。
 欲望に酔いしれるまでは行かないまでも、そんな仮面舞踏会が楽しめるのはクイーン・エリザベスだからこそです。
 
  ■シアター
 船には850人座れる大きなシアターがあります。船首の1階から3階を吹き抜けにした立体感のある豪華な造りになっています。両サイドにはバルコニーのような個別のテーブル席がいくつもあって格式を感じさせてくれます。
この写真は、函館入港時に歓迎イベントで地元女子高生による吹奏楽の演奏が船内のそのシアターで行われて、演奏しながら踊りを入れて高校生らしい躍動的あるパフォーマンスが大変好評で最後のスタンディングオーベーションの光景です。
 
  ■歓迎イベント
 船は横浜出港後、函館、秋田、金沢、境港、釜山、八代に寄港し、どこの港でも盛大な歓迎イベントが行われます。写真は秋田港のクルーズターミナルでの歓迎式典で、後方にはクイーン・エリザベスの船体が大きく見えます。秋田県知事、秋田市長、ミスあきたこまち、さらに秋田犬まで来ているので秋田のオールスターです。
 歓迎式典が終わると県知事以下の関係者とマスコミ各社が船の中に見学のために乗船してきます。一般の見学者は約2000名の応募者の中から抽選で選ばれた50名ということです。
何処の港でも同様な歓迎式典があり、演奏や踊り、花火で盛大に歓迎されます。
 
  ■アフタヌーンティー
 毎日午後3時からはアフタヌーンティーがあります。本場英国のアフタヌーンティーは夕食まで待てないという食いしん坊の貴族婦人が始めたものなので、それなりのボリュームがあります。
まずは紅茶が注がれます。それは英国式なのでコーヒーではなく必ず紅茶です。そしてサンドイッチに始まり、小さいハンバーガー、スコーンが運ばれてきます。スコーンはスコットランド生まれのケーキのような菓子です。そしてその後に各種ケーキが運ばれてくるので充分に空腹を満たすことが出来ます。
空腹を満たすというよりも体重増加の方が気になりますが、何とも言い難い優雅な時間を過ごしことになります。
   
 

 船の紹介ばかりになってしまいましたが、これらの詳細な旅行記は旅のチカラ研究所のHPに公開しています。是非ご覧ください。

   
 
 

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