会員便り

遺伝子検査について

2019年6月
                        山中 昇

   以前、現役の医者から話を聞き、興味を持っていたことがあります。
彼は、3万円で遺伝子検査を受けたのですが、糖尿病にかかりやすいリスクがあることがわかったので、それ以来ずっと糖を断つ生活をしているとのことでした。
(米、麺、パンなどの炭水化物は一切摂らず、野菜と肉だけの生活、最近は朝と昼だけの2食生活を続けているが、健康そのもの)

 ミドリムシで話題になったユーグレナが期間限定で、市場価格の3割引きで特別キャンペーンをやっていたので、遺伝子検査をしました。
検査結果の中で特記事項をハイライトします。

 但し、このリスクは、私の遺伝子構造はそうでない人の構造と比べて〇〇にかかるリスクが何パーセント高いというものです。
すでに発症しているとか、今後必ず発症するものではないことに注意する必要があります。

■祖先解析: 祖先解析(ミトコンドリアハプログループ解析)です、下記のように書いてありました。

 あなたの細胞内にあるミトコンドリアDNAはあなたのお母さんから受け継いだもので、あなたのお母さんはそのまたお母さんから……とずっと母系遺伝してきたものです。
ミトコンドリアDNAは細胞内の核DNAよりもずっと高頻度で変化します。
なかには生命活動にほとんど影響を及ぼさないため、後代に受け継がれていくことがあります。

 そのような同じミトコンドリアDNA配列を持ったグループの中でも、遺伝子をコードしている箇所の変化によって分類されるグループを「ハプログループ」と呼び、祖先解析に用いられます。
※ここで分かるのはあなたの母系の祖先についてです。また、その内容は今後の研究報告によって変わる可能性があります。

人類の移動と分布
 世界各地の人々や古代の人骨からミトコンドリアDNAを調べることで、あるハプログループがいつ頃どの辺りで誕生したのか、またそこからどのように拡散していったのかを推定することができます。このような情報と遺跡や地質などの考古学的な調査などと組み合わせることで、母系の人類の移動の歴史を推測することができます。

 ハプログループは最初アメリカ先住民を対象に調べられました。そのさい分類としてアルファベットA・B・C・Dが用いられました。それを踏襲して今でもハプログループは「L3」のようにアルファベットと数字で分類されています。

あなたのハプログループはM7グループです。

 インドから海岸沿いにユーラシア大陸を移動してきた人類のなかから約4万年前に、その当時黄海から東シナ海に存在していた陸地「スンダランド」でM7グループは誕生したと推定されます。そこから沖縄や中国沿岸部、南にはフィリピンなどに拡散していったものと考えられています。

■リスク一覧
 20項目のリスクが出ており、対策も書いてありました。
要するに、暴飲暴食せず、健康な生活をし、定期的に検診を受けていれば問題ないものばかりです。

内蔵に関する項目は、友人のクリニックで最新式のCTと血液検査で精密検査してもらいましたが、特に異常は認められませんでした。

全部で30000円と数時間を要しましたが、今後も健康な生活を続けていくうえで参考になりました。

同時に、遺伝子・ゲノム・DNAなどに関する基礎知識を得ることができたので、この点もよかったです。

 ゲノムと遺伝子の違いですが、ゲノムは、一人の人間の遺伝子情報の総体です。
「山中昇の完全遺伝子情報」というタイトルの本があるとしましょう。
わかりやすい例えをすれば、その本が山中昇のゲノム、中に書いてある詳細情報が遺伝子情報。

DNAと遺伝子の違いですが、NHKの番組で知ったのは、
・遺伝子情報は人間の設計図、
・DNAは人間の外見などを決定する要素が含まれているが、遺伝子はその2%分でしかない
・DNAの98%について、目下急速に研究が進行中である
・DNAの98%は、これまではゴミだと考えられてきたが、実はそうではなく、外見だけでなく、潜在能力などに決定的な影響を与えていることがわかってきた
   
  以上
   
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