会員便り

旅のメモ:欧州1周フライト&クルーズ
第7回

平成29年12月
                        山中 昇

  2017年5月7日から6月7日までの1か月、欧州1周フライト&クルーズを経験しました。
   
  ■寄港地のハイライトと覚書
  <デンマーク・コペンハーゲン>2017年5月26日寄港
   バイキングの起源を訪ねるツアーに参加しましたが、田舎の風景ののどかな美しさに感動しました。フランスとは少し異なった「牧歌的」風景です。

新たに拾った知識があります。

@バイキングは他国を襲って略奪ばかりしたのではなく、本国では定住して農業に従事していたそうです。彼らは先祖伝来の多神教、自然崇拝でしたが、キリスト教を押しつけられて、その反撃としてキリスト教国を襲ったという説が唱えられるようになっているそうです。

ABlue toothというパソコンやスマホの無線通信技術がありますが、これは、エリクソンが、デンマークの王様の名前からとった名称であり、そのロゴは、王様の名前をルーン語の組み合わせで作ったものだそうです。

BSlaveは英語で奴隷の意味ですが、スウェーデンのバイキングたちが今の東欧地域に進出し、そこに住んでいたSlav(スラブ)人を奴隷として売買してこき使ったことが語源とのこと。

C首都のコペンハーゲンは、デンマーク語で「商人の港」を」意味します。多くの運河を持つこの港町は商業上の重要な拠点として発展しました。

Dデンマークは、国内エネルギーの16%を自然エネルギー(太陽光、風力など)で賄い、2050年までに100%再生可能エネルギーにする取り組みを始めています。

Eデンマークは境最高水準の社会保障制度を整え、食料もエネルギーも自立している国です。出産費用、入院・治療費、大学までの教育費は無料です。大学生には返還義務のない就学支援金(10万円)が払われます。

 このように書くといいことづくめのようですが、税金が驚くほど高く、いわゆる「高福祉、高負担」の国です。それと比較して、日本は「中福祉、中負担」という位置づけでしょうか。「低福祉、低負担」の国もありますが、「高福祉、低負担」の国は聞いたことがありません。国は打ち出の小槌ではないのですから、誰かがコストを負担しなければなりません。デンマークと制度が良く似たスウェーデンでは、アバやビヨンボルグなど高額所得者が税の負担に嫌気がさして、国を捨てて出ていきました。日本は、今の福祉を維持し、改善するためには、負担増は欠かせません。先送りしてきたつけの支払いが期限を迎えています。

 

コペンハーゲン・バイキング博物館

古民家レストラン隣の景観
 

 今日訪ねた教会は、欧州で一番古い、赤レンガ造りです。欧州はどこにいっても大理石造りなのでとても新鮮な印象です。窓にはステンドグラスもありません。

 今日のツアーのランチは、田舎のかやぶき屋根のレストランだったのですが、抜群のお天気の下、料理を堪能しました。チキンのグリルとポテト(新じゃが)ですが、料理法にひと工夫あり、とても満足でした。

 

コペンハーゲン・欧州最古の煉瓦積み教会

コペンハーゲン郊外・古民家レストラン昼食
   
  <ラトビア・リガ>2017年5月28日寄港
 

・いわゆるバルト3国の一つで、北から、エストニア、ラトビア、リトアニアです。ロシア、スウェーデン、デンマーク、ポーランド、ドイツ(プロシア)の影響を受けて、変転極まりない歴史をたどってきました。

・これまでの寄港地で一番緑(木)の多い街です。船が接岸した時から、その印象が際立っていました。
これといって競争力がある産業が無いので、若くて教育を受けた人材が国を捨てて移住する一方だそうです。人口200万人。EUのメンバーですが、その傘下でないと自立は難しいでしょう。

・ラトビアの言語はどことも似ておらず、不思議な言語です。しいて言えば、南に隣接するリトアニアとの共通項があるようですが、それでもかなり違うようです。ドイツ語、スウェーデン語、フィンランド語、ロシア語ともかなり異なる言語だと聞きました。エストニアとリトアニアの中間にあり、経済活動の点からすると、地理的に不利な位置にあります。

 

ラトビア・リガ野外博物館・民族舞踊ショー

ラトビア・リガ野外博物館・民族衣装を着た女性
   
  以下、次回に続きます
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